設計のポイント

生分解性プラスチックの課題

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高機能プラスチック展

インテックス大阪で開催されている高機能プラスチック展を見学してきました。

廃プラの問題が世間を騒がせる中、弊社は再生プラスチックに関してはかなり先進的に取り組んできた実績があるものの、生分解性プラスチックや植物原料のバイオプラスチックに関してはあまり採用例がありません。なかなか採用に至らない理由としましては、

1.価格(数年前は一般材料の7~8倍の水準)

2.品質(特に強度)

が挙げられます。

HEMP:麻を追加したポリ乳酸のグレード

出展企業ではいくつかの企業が生分解性プラスチックを展示していましたが、今回は強度面に対する対策を講じているグレードが開発されていました。

例えば、

1.HEMPを20%添加したポリ乳酸

HEMPは麻を原料とした繊維質なので、土壌微生物によって分解されることが出来ます。

2.タルクなど天然系の石質素材を添加したポリ乳酸

天然素材のタルクはポリ乳酸が分解された後、土壌中に残りますが、もともと天然素材なのでそれは土に還ったという考え方の下に採用が進んでいるそうです。

タルクの原石 これを粉状にして樹脂に配合します

材料メーカーさんの話では、価格も一般材の3~4倍程度にダウンしてきている(?)との事でした。

品質や価格を落とさずに、環境にやさしいプラスチックを採用する事で、世の中に良い循環を生み出すことが出来ます。価格面が折り合えば、是非、弊社も取り組んでみたいな~と検討しています。

皆さんもこれらの材料を使って一緒に環境配慮型の製品を開発しませんか?