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本日は、透明成形品についてお届けいたします!
弊社では、様々な成形品を量産しており、色も様々です。
白色などの成形品は、いかに生産性を上げるか、ということに注力しますが、透明の場合は、不良との戦いになります。
つまり、生産性よりも不良を作らない方が重要になってきます。
今回は、いつもよりも少し専門的な内容も含めて詳しくお伝えしますね。
透明品は不良率が高いです。
特に、異物不良/色むら/気泡などの発生割合が通常より高くなります。
プラスチックは熱で材料を溶かすので、スクリュ内で黒点原因となるヤケが発生します。
黒や不透明色が付いていると目立たない為に、こららの不良(異物/色むら/気泡など)は隠れてしまう可能性があります。
黒点が目立つ色(白など)もありますが、表面に出ない場合(製品の厚みの中に隠れる)がありますが、
透明の場合は、全てが好けている為に表面以外の場所に発生しても不良になります。
こちらの写真のような透明な製品も作っていますが、以下の点に気をつけて成形しています。
①前出の通り、前段取りをキッチリと行う。
②金型内でのピンカスが発生しやすい(カスが金型内に付着して、製品不良につながる。)ので、金型磨き追加(ブッシング)を実施しています。
これからも常に工夫を重ねながら、高品質商品に挑戦して参ります。
また、成形機は色々な金型/樹脂を使用するのでその樹脂ごとに成形温度や着色があります。
そのため、透明製品を生産する為には、スクリュ内を綺麗にする為にバージ材などで洗浄及び透明樹脂を流し続ける必要があります。(ここでもロス材料が発生します。)
そのため、一般的には成形業者は 黒>白>透明の順で成形の色を好んでいます・・・。
では、どのようにしたら少しでも不良を少なくすることができるのか?
上記の様な不良が発生しやすいので、前段取りに気を付ける必要があります。
スクリュ/シリンダ内の洗浄や前の樹脂をキッチリ抜いておく。
また、付帯設備(乾燥機/ホッパー/ホース内など)も同様にきれいな状態にすることを心がけます。
生産工程も同じ透明成形品を流す工程を組む。これは段取りロスを少なくする為です。
生産数も注文によりますが、出るのが分かっている部品は、多めに生産しておく等は行います。
また、成形品での外観限度が他色より厳しくなる為に金型での工夫も他の色よりも必要になってきます。