設計のポイント

ヒンジのある製品の立ち上げ

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樹脂 ヒンジのトラブル

ヒンジがある製品の立ち上げはどれだけ3Dデータでシュミレーションしても、実際に金型を製作しながら曲げの硬さや強度など調度よい頃合いになるように実際の金型で成形試作を繰り返しながらトライすることが必須です。今回はヒンジとツメを使ったロック機構のある製品がテーマですが、これが立ち上げ段階で上手く働かず、ロックが外れてしまうという問題を抱えていました。

どのように金型を改造しながら、実際の量産品まで立ち上げて行ったかをご紹介いたします。

改造内容①ツメ部のエッジ加工

ロックが硬くなるようにコア側金型で、ツメの先端にあたる部分をエッジ状に加工しました。(金型加工上は削り方向となる為、改造費用は安くすみます)

以前よりロックは硬くなったものの、もう少し改善が必要なようです。

改善内容その②ヒンジ根本のエッジにアールを付ける

向かって右側の正常なヒンジに比べ、左側のヒンジが縦に伸びてしまっている事に注目し、ヒンジ部の根元に当たるキャビ側金型のエッジ部分を削り、アールをつける改造を行いました。

結果、左側のヒンジも右側同様きれいな円弧状に曲がり、ロックが外れてしまう現象は改善されました。

経験値にもよりますが、今回みたいなヒンジとツメの嵌合で製品の使い勝手が決まるような製品は立ち上げまで5~8トライ分位(通常の金型立ち上げは3トライ位なので、金型発注から量産まで最低5か月は見ておいた方が無難です。

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