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新商品を思いついて販売したい!どのような生産方法がある?

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問い合わせで「~~の製品を作ってみたいのですが、見積してもらえないでしょうか?」というお話を頂くことが有ります。弊社もアイデア雑貨の会社ですので対応は可能で、様々な提案をさせていただいております。
今回はその例について話させていただきます。

大きく分けると、

①射出成形
②切削加工
③3Dプリンター

の三つの方法が有ります。それぞれの良い点悪い点を記載させていただきます。

射出成型について

射出成形の良い点としては、圧倒的な生産力、大量生産時の価格の安さが有ります。
生産力の例で言うと、例えばエンピツのような形のものを作る場合、1分間に数十個と生産することが出来ます。これは切削加工、3Dプリンターの数十、数百倍の生産力があります。
材料費も切削加工では原材料から棒材や角材を作成し切削で削る、3Dプリンターの場合も原材料を混ぜ合わせてフィラメントと呼ばれる棒状の材料を作成するためコストが高いです。一方金型からの生産は原材料から作ることが出来るので非常に安い材料価格に抑えることが出来ます。

射出成形の一番大きな問題は、金型自体の製作費が高いことです。
実際、エンピツのようなものを作る場合でも金型は100~200万円しますし、複雑な構造であれば価格が上がる・複数個の金型が必要になります。小ロットの場合は償却費用が大きく製品に乗ってしまい、販売につながらなくなります。
新製品提案のお打ち合わせで、断念される主原因が金型費用です。

切削加工について

切削加工とは、棒状や角材を削り出すことで製品を作る事です。
切削加工の良い点としては、難しい形状も簡単に制作することができ、小ロットの生産も可能であるという点です。
切削加工は比較的精度の高い製品を作る事ができ、1個、2個でも注文できるため、非常に便利が良いです。
また材料の自由度も非常に高く、ガラスのような透明のアクリルから、警察のシールドに使われる強固なポリカボネートなど自由に使うことが出来ます。
実際弊社でも、切削加工品で商品のモックアップ(試作品)を作る事は頻繁にあり、その製品で検証、評価することがあります。

切削加工の問題点としてはとにかくコストが高いという点です。実際、弊社でも量産前の確認では切削加工は利用しますが、本番の生産では必ず金型を製作します。それは価格が余りに違いすぎるためです。大体ですが、数十~数百倍の値段差があるイメージです。
また出来高が悪い為、納期も非常にかかってしまいます。
また図面も3D図面で準備する必要があり、CADの能力が必要になります。

弊社でお客様が「10個だけ作ってみたいんだけど~~」のような話の場合は、切削加工をお勧めしています。

3Dプリンターについて

最近普及してきた3Dプリンターですが、非常にメリットがある、夢のある機械になります。
3Dプリンターの良い点としては、安価で簡易に生産できるという点があります。射出成形や切削加工は高価な機械が必要ですが、3Dプリンターは本体自体も案外安く、個人で持っている方も多いです。
また材料のフィラメントについてもAmazonなどのネットで簡単に、安価で購入でき、ハードルは低いです。

3Dプリンターの弱点としては、精度が悪く、強度が弱い点があります
3Dプリンターは積層で構造を作るため、どうしても表面が凹凸になってしまいます。
また積層のため、層がくっ付いて製品になっているおり、材料が一体になっているわけではないので強度も強くありません。
材料もいろいろ選べますが、PC、ABSに3Dプリンターで使用するための材料が含有されているため、正確にはほぼPC、ほぼABSという微妙な立ち位置です。
また3Dデータの作成が必要なため、切削同様にCADデータを作る能力がいります。
光造形という紫外線を照射し液を固めながら作る3Dプリンターもあり、精度はかなり良いものが出来ます。ただし材料が限定されること、強度が無い事などが弱点になります。また機械自体も高価です。

弊社では、安価で簡単に制作出来る事のメリットを利用して、部品の構造検討(基盤や部材と干渉しないか)などに良く使用します。また展示会で1度だけ使うものなども3Dプリンターで作成しています。

弊社は3DCAD図面が書ける人材がそろっており、簡易図面や商品そのものを持参された場合でも対応が出来ます。ぜひこんなものを作りたいなぁと思った際はご訪問ください!

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