プラスチック成形の設備

製品に色を付けたい。材料に色を付けるにはどんな方法がある?

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プラスチックは大抵白だったり、黒だったりと色がついている場合が多いです。
その場合においては、材料に着色していることが多いのですが、実はいろいろな方法があります。

材料の色をつける方法4種類!メリット・デメリット!

材料は何も添加していなければもともと透明や乳白色をしています。(大抵の材料は透明~少し白っぽい透明で、ABSは乳白色と特徴的です)
では材料を色を入れるにはどうすれば良いのかというと、顔料を材料に混ぜます。
色付きの飴の成分表記を見ると「青1」「赤102」などと記載されていますが、透明の飴に、その色の顔料を混ぜて作っています。そのイメージをしてもらえれば分かりやすいかな?と思います。では方法を記載していきます。

着色ペレット(着ペレ)
着色してくれるメーカーに依頼し、ペレットを渡すと顔料と混ぜて、希望した色付きのペレットに再加工してもらうことが出来ます。(上記画像は着色ペレットです。)
メリットとしては、とにかく色ブレが少ない!色にこだわるメーカーには非常に向いている方法です。また顔料が機械に残りにくい為、次の材料を使用する際に色移りがしにくい傾向があります。
デメリットとしては、ロットが小ロットでは着色ペレットは作れないため、ある程度のロットが必要という点があります。また少し高価という点も問題にあります。

マスターバッチ(MB)を混合
マスターバッチというのは、顔料をペレット状にした、顔料濃縮ペレットです。通常使用するときは、通常の材料にマスターバッチを数%混ぜることで、様々な色を簡単に表現することが出来ます。
メリットとしては、トータルで見ると価格が安いことがあげられます。また主材だけたくさん持っておけば、後はマスターバッチを複数種類持っているだけで様々な色の製品を作る事ができ、材料置き場を少なくすることが出来ます。
デメリットとしては着ペレとおなじくロットが大きくなる傾向にあります。5%添加するマスターバッチでしたら、主材125㎏+マスターバッチ25㎏の計150㎏が最小単位になります。また色ムラが激しく、特に添加量の少ない半透明の製品を作ると、頭を抱えるぐらい濃さの違う色が出てくることが良くあります。

MC加工(ペレットに焼き付け)
ちょっとマニアックな方法ですが、MC加工というペレットに顔料を焼き付ける方法が有ります。
この方法の良い点は、少ないロットでも対応可能で、なおかつ着色ペレットのように使用でき、色ブレが少ないという点があります。
デメリットとしては値段が高い点、ペレットに顔料を焼き付けているので、粉が外れて色んな部分に付着してしまい、掃除する必要がある点などがあります。

顔料混合
その名の通り、粉で売っている顔料をペレットと混合してしまう方法です。タンブラーと呼ばれる撹拌装置でしばらく混ぜることでペレットに粉を付着させて生産します。
メリットとしては、小ロットでも対応可能というのが一番の強みです。メーカーよっては最小25㎏から対応可能です。また、顔料の粉だけを買うので、価格的にも一番安い方法になります。また、案外色ブレも少ない傾向にあります。
デメリットとしては、清掃が大変という点です。タンブラー、タンブラーから機械へつながる部分、すべてを綺麗に清掃しないと、次の製品に色が混ざってしまいます。清掃の際にシンナーや灯油などを使用するため、体にもよくないです。また、タンブラーに混ぜる工程は時間がかかり、非常に人手がかかる方法になります。
営業は顔料の案件を取ると、現場担当者と顔を合わせたくなくなる傾向にあります・・・

今回は一般的な着色方法を4種記載させていただきました。
色んな色を使う製品を作ってきた弊社なので、いろんな提案が可能です。
もし何か不安事がございましたら、是非弊社までご連絡下さい。

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